2009. 11. 22

京都市美術館 − 儚きもの

来館日 2009年11月20日
展覧会 京都市美術館コレクション展 第3期「儚きもの」
博物館HP http://www.city.kyoto.jp/bunshi/kmma/
所用で京都に行ったついでに観覧。

京都市美術館はこういういかにも「戦前昭和の威厳ある建物」というのがあまり好きでないので、ついつい立ち寄る機会が少ないのですが、駅で見かけたポスターがあまりにも良かったのと、日本画を観たい気分だったので出かけてみました。
建物があまり好みではないと書きましたが、外観の問題で、内装は好きです。照明が柔らかい黄色で、床材が年季の入った石や木なので落ち着きます。スタッフの方が親切で素朴な感じだったのも好印象でした。

「儚きもの」というテーマで、天候や植物、自然現象などの"変わりやすいもの"を美術がどのように捉え、表象してきたかをコレクションを用いて示す展覧会でしたが、非常に良くまとまっていて面白いものでした。展覧会の性質上、ご年配の方が目立ちました。
ポスターに使われていた金島桂華(かなしま・けいか)の『芥子』という作品は、これに惹かれて見に行った訳ですからやはり一番印象に残りましたが、刺繍や漆を用いた作品(工芸作品ではなく、絵画材料(もしくは絵画的手法)として刺繍や漆を用いているもの)がコレクションに含まれているのはさすが京都という感じがしました。

『芥子』のポストカードがあれば買っていって家に飾りたかったのですが、作っていないとのことで、非常に残念でした。
2009. 11. 01

下り坂

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2009年11月1日撮影。
久しぶりの空の写真です。
2009. 09. 10

国立新美術館 − ルネ・ラリック

来館日 2009年8月 9日
展覧会

生誕150年 ルネ・ラリック − 華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ −
開催期間:2009年6月24日〜9月7日

博物館HP http://www.nact.jp/

大江戸線六本木駅からアクセス。かなりの距離を歩きました。

建物は写真で見た印象よりもだいぶ小さく感じました。
エントランス奥に各展覧会入口やコインロッカーなどが横並びに並んでいて、東京都現代美術館とよく似ている感じでした。

お昼時に到着したので、先に地下のカフェテリア・カレで昼食。日替わり煮込み料理のチキンが非常においしかったですが、私にはちょっと量が少なかったかも。確か1,200円くらい使いました。

ラリック展はとてもよかったです。
個人的にはガラス工芸品はエミール・ガレのほうが好きなので後半はあまり熱心でもなかったのですが、当時の車のボンネットにつけられた装飾品(カーマスコット。設置場所はベンツのマークの位置らしい)と、かつてラリックのカーマスコットを装着していた鍋島直泰侯爵旧蔵品の「イスパノスイザK6 1935年製」は見物でした。カーマスコットも美しかったのですが、イスパノスイザの大きさに驚きました。

私は省胎七宝の技法がとても好きなので前半のジュエリーはしっかり鑑賞しましたが、デザインが秀逸でした。技法によって可能なデザインにも幅があるとは思っていましたが、こんなデザインがあり得るのかと改めて驚かされました。

この展覧会では、展示室の動線がごちゃごちゃしないように、例えば通路型になった場所では、通路の一方だけに展示ケースをしつらえるというような工夫がされていました。おかげで順路も人の流れもスムーズでした。

展覧会を見終わった後、1階のカフェ・コキーユでティラミスを食べて帰りました。こちらもおいしかったです。

2009. 07. 16

人間失格

『人間失格 グッド・バイ 他一篇』太宰治、岩波文庫

うかつにも知りませんでしたが、太宰は芥川のファンだったとか。それなら太宰とは馬が合うかもしれんと思い、しかも落ち込んでいたのでこの作品を読んでみることにしました。
かなり昔に『斜陽』を手に取ってみたことがあるのですが、そのときはあまりの暗さに3行で本を閉じてしまい、その後は太宰を敬遠してきましたが、『人間失格』は面白かったです。少し語弊があるかもしれませんが。
読み終えた後、理由のわからないカタルシスがありました。この話でカタルシスが得られようとはあまり思えないのですが。

もう一つ気づいたのは、太宰はかなり『神曲』を読み込んでいるらしいこと。
やはり太宰とは馬が合いそうな気がします。
2009. 04. 01

神曲 地獄篇

ダンテ・アリギエーリ『神曲 地獄篇』平川祐弘訳、河出文庫、2008

『神曲』は私が初めてまともに触れたヨーロッパの古典です。
確か一番最初はこのバージョンを本屋の美術書コーナーで見かけて、ギュスターヴ・ドレの版画の美しさに惚れ込んで、当時としては大枚はたいて購入したのがきっかけだったと思います。さっき確認とリンクのためにAmazonで検索したら2〜3万円もの値段になっていました。当時多少無理してでも買っておいてよかったと心の底から思いました。絶版なのでしょうか。もったいない。
今でもそうですが、私は神話や昔語りの類が非常に好きで、神曲もそのような経緯で興味を持ったように記憶しています。
また、このドレの版画がきっかけで版画にも興味をかきたてられました。
色々な意味で、私にとって思い入れの深い文学作品です。

個人的にはこの地獄篇が一番好きです。夜のような暗い雰囲気で、残酷な描写も、ダンテの少し嫌な部分も見えますが、ひどく生き生きしているように感じられます。特に、第八歌から第九歌までの、ダンテとヴェルギリウスのディースへの入市を悪魔が拒む場面は緊迫感があって好きです。
2008. 11. 13

アラブが見た十字軍

『アラブが見た十字軍』
アミン・マアルーフ、牟田口義郎・新川雅子訳、ちくま学芸文庫、2001


確かブッシュ大統領がテロに関する演説の中で「Crusader」という単語を不用意に使ってしまい、アラブ世界から反発を受けたとかいう話を聞いて、ひょいっと読みたくなって探していた本です。アマゾンで買えば良いのですが、何となく近場の本屋で見つけたら買うつもりで放置していました。先週新しくできた本屋に行ってみたらあったので、ほくほく購入。

内容的には、十字軍にアラブ世界に侵入されてから追放するまでの約2世紀余りについて描写しているものですが、当時のアラブの歴史家による記録を一歩下がったところから冷静に見つつ引用する形式がとられていて、その時代の空気がよくわかりました。同時に、十字軍もアラブ世界も、どちらも宗教を背景として行動しつつも、むしろかなり政治的な動きを見せていたことがよくわかりました。

訳文が若干直訳調で読みにくいところがあるのが唯一の難点。本の最後のほうに地図がついているのですが、これは目次の前後にあれば良かったのにと思いました。
2008. 02. 01

国立美術館、18歳未満を無料化

高校生等の観覧料無料化について
http://www.artmuseums.go.jp/pressrelease/20080131.html

独立行政法人だからできるのか、他でもできるのか、よくわかりませんが、今後に期待をかけたい話です。

もちろん無料だからといってすぐに高校生以下の人が来るようになる、というものではないでしょうが、何かきっかけがあったとき、

「無料ならまあちょっと見に行ってもいいかな?」

くらいの変化があればいいのではないかと思います。

ただ、日本の博物館・美術館は常設よりも特別展の方が圧倒的に人を集めやすいので、全体に広まっていくかはまだ疑問かな。

2007. 12. 20

世田谷美術館 - 青山次郎の目

来館日 2007年8月 9日
展覧会

企画展「青山次郎の眼」展
開催期間:2007年6月9日〜8月19日

博物館HP http://www.setagayaartmuseum.or.jp/index.html

最も近い用賀駅ではなく田園調布駅から向かいました。田園調布駅からはバスで1本ですが、用賀駅と比べると少々時間がかかります。
アクセスはかなり良いと思いますが、バスの本数が少ない印象です。

鑑賞した展覧会は「青山次郎の目」展で、陶磁器を中心として、民芸的な作品に注目した目利き・青山次郎の鑑定した作品が展示されていました。主題は青山次郎の事績で、陶磁器に始まって、青山の書籍装丁の仕事で終わっていました。作品展数はかなり多かったと思いますが、無理なく楽しめました。展示に夢中で余り注意していなかったのですが、展示室内には特に座れるスペースは設けられていなかったように記憶しています。

展覧会を見終わってから、併設のレストラン「ル・ジャルダン」で昼食。窓の外に緑が広がるフレンチレストランで、価格は少々高めですが、ランチは1,200円からだったので、たまの友人とのランチにはちょうどいいくらいでした。ポークソテーのランチセットを頼みましたが、数種類の豆が入ったトマトソースが絶品でした。

2007. 08. 01

睡蓮

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2007年8月1日撮影。
2007. 06. 11

日本近現代史

ただいま日本の近現代史を超復習中。高校生向けの参考書から一般書までいろいろ読んでいますが、個人的に一番買ってよかったのは岩波新書の「日本近現代史シリーズ」(リンク先はAmazon。シリーズ1冊目にリンク)。シリーズ1冊目の「幕末・維新」編はざっと読むだけでもかなり楽しいです。幕府がどう対応したかだけではなくて、当時の日本の政治システムや外国の情報の入手・分析に関する事情がかなりよくわかる良書です。個人的には、歴史をこれから描いていくのに大変参考になる文章だったりして、その点でも買ってお得な本でした。
以前は何となく、太平洋戦争前の日本と後の日本はあらゆる意味で分断されているような印象を抱いていましたが、ここ最近は「戦前」と「戦後」のつながりをとてもはっきりと考えることができるようになりました。どこかの党首さんの家系が長州だとかなんだとか、確か民主党のおじいさま政治家さんがそんなコメントを発しているのを耳にしたことがありますが、あれも「ネタ」では終わらない。やっぱりその時代からなにがしかのつながりはあるということを実感しました。